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きらめけ!アイドル!!
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両片思い

「ここのカフェいい雰囲気ですね」
彼女が僕にそう問いかけた。僕はそれに答えるように
「ここのカフェ、僕のお気に入りなんですよ」
そう答えた。
すると彼女は笑ってこういった。
「そうなんですね、青葉さんが気に入る場所はほんとに素敵な場所ばかりですね!私もここが気に入りました」
どきん
僕の胸の音が鳴り止まない。彼女はいつも僕をときめかせる。
あぁ、僕は彼女の笑顔が好きなんだ。この笑顔を守りたいといつも思う。
「青葉さん?どうしたんですか?」
彼女が僕を心配そうに見ているのに気づき、僕は姿勢を正しこういった。
「なんでもないですよ土屋さん!」
そう元気よく答えた。
すると彼女は安心したように
「よかったです」
そうにこやかに笑った。
それからしばらく彼女と色んなことを話した。
今度は水族館に行くのも楽しいだろうとか、また一緒にこのカフェに来て落ち着くのもいいだろうなど、たくさんのことを話しているうちにすっかり夜になっていた。
閉店間際まで2人で話し込んでいたので僕たちは急いで店を出た。
「閉店時間までいたなんて驚きですね、青葉さん」
「そうだね」
…そういえば、学生時代にも似たような時があったな…確かあれは高校2年の秋。
同じクラスで隣の席になった彼女と仲良くなり、一緒に下校した時駅近くのカフェによって2人で長々と話していたな…その時に、彼女への恋心が生まれたような気がする……
思えばそんな時が懐かしく感じる。
「…ばさん、青葉さん!!」
「あ、どうしたの?土屋さん」
僕がそう聞き返すと彼女は嬉しそうな顔をしてこう言った。
「見てください。とっても綺麗なイルミネーションです!!」
彼女がそう言ったので、顔を上げるとそこにはキラキラと輝くイルミネーションのツリーがあった。
「ほんとだ!とってもきれいだね、土屋さん」
そう言い僕達はしばらくそこでツリーを眺めていた。
〜〜〜
「青葉さん、さっきのツリーとっても素敵でしたね。
…やっぱり冬の海辺は寒いですね、寒くないですか?」
その彼女の問いかけに僕は
「暖かい格好をしてるので大丈夫です!」
そう答えた。
確かに冬の海辺は寒いが夜空が映る海は綺麗だ。
そんなことを思い、僕は足を止めた。
足を止めた僕を彼女は振り返って尋ねた。
「青葉さん?どうしたんですか?」
……
「土屋さん。ひとつどうしても伝えたいことがあるんです」
そう切り出し、彼女はびっくりしていたようだが、微笑み何も言わずに聞いてくれた。
「僕はまだまだ未熟者です。ですが、君に…君にそばにいてほしい…」
すると彼女はぎゅっと抱きしめてくれた。
そして、涙ぐみながら「はい!」と答えてくれた。


スタッフ
  小説:恋音
イラスト:ぎゅーにゅー。


公開日
2022年11月13日


登場キャラクター
土屋 なずな(つちや なずな)



© 2013 「きらめけ!アイドル!!」シリーズ
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